《ウイスキーボトル<絵馬・巳>》
年末年始の縁起物として酒造会社から1989年に発売された磁器製のウイスキーボトルです。日本を代表する陶産地・愛知県瀬戸では、1950年代初めから良質の土と鋳込み成形の高度な技を活かして、磁器製ウイスキーボトルが生産されるようになりました。このボトルは尾張旭市の陶芸品卸業の加藤工芸株式会社が企画・デザインし、瀬戸の製陶所で制作されたものです。加藤工芸による干支ウイスキーボトルは昭和58(1983)年から平成25(2013)年まで40点製作され、そのデザインは当時の専属デザイナー・顧問であった洋画家・藤森兼明(1935~)が手がけました。絵馬形のウイスキーボトルに蛇の姿がひらがなの(み)巳になっているユニークなデザインが目を引きます。
担当者からのコメント
愛知県陶磁美術館は、縄文土器からアーティストによる現代陶芸、そしてこのような優れたデザインの産業陶磁にいたるまで、国内外のやきものを幅広く収蔵しています。
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