《虎形 枕》
虎を象った木彫漆塗りの枕。「安政丁巳手造」と刻銘があり、安政4年頃に制作されたものと推定されます。
かっと目を見開き、口を開けた姿は、猛獣ではなく猫のように表され、愛嬌のある表情が見どころです。
中は空洞で鈴らしきものが入っており、振ると音が鳴る仕組みになっています。
このような枕は、中国で制作された陶枕に多く、鎌倉彫の作例として非常に珍しいものです。
担当者からのコメント
思わずよしよしと頭を撫でたくなるような愛らしい作品です。
当館スタッフから「トラちゃん」と呼ばれ、親しまれています。
常設展期間中は展示をしていますので、ぜひ見にきてください。