《虎卣》(こゆう)
住友家旧蔵の中国古代青銅器コレクションから虎卣をご紹介します。目を見開き、大きな口を開けて人をかかえる虎、の姿をした酒を供えるためのうつわ。中国の商(殷)時代に制作された祭器です。全身を龍や饕餮といった文様に彩られながら人を抱えた姿の虎は、恐るべき自然界の象徴。縋りつきかならも穏やかな表情をうかべるヒトは、逃れられない自然との関わりに身を委ねているようです。
担当者からのコメント
2022年は青銅器館第3室の「中国古代の説話と文様」展に出陳されます。角度によっては恐ろしい虎にも見え、また、かわいい猫科動物にも見えます。是非、会いに来てください。写真撮影OKです!