《白虎図》 瀧下和之 2018年 径58.0㎝ アクリル絵具、板 メナード美術館 初公開コレクション
桃太郎などの説話や神話といった日本の伝統的主題を現代的な感覚で描く瀧下和之。ここでは、天の四方を司る神・四神のうち白虎を描いています。炎をまとう姿は、神聖さや勇猛さを感じさせる一方で、丸っこい前足などには、ネコ科らしい愛らしさが感じられる作品です。
本作もそうですが、瀧下のバランスの良い構図や色面の対比による装飾的な画面は、琳派的であると言われることがあります。伝統的主題を、先達の表現を取り入れながら、しかし新しいスタイルで描く姿勢は、「王道をスキップしながら成長していきたい」という瀧下の言葉にもよく表れています。
担当者からのコメント
本作は、2022年1月6日〜4月3日開催の「メナード美術館コレクション展」でご覧いただけます。本展でコレクションから初公開となります。