上:右隻 下:左隻
《虎図屏風》 作者不詳 室町時代
16世紀頃、虎は大きな画面で描かれるようになり、当作品のように大きな屏風が多く残っています。
右隻には突き出た岩の上の虎の親子と竹を、左隻には身をかがめて水を舐める虎と松を描いています。
虎を描く際には竹を一緒に描くのが一般的ですが、当館の虎図の左隻では松とともに描かれます。
そして虎自身も勇猛というよりかはしなやかな身体のラインが猫のようで、目線の向け方も独特です。
水を舐める虎の舌が彩色されているのも注目ポイントです。
担当者からのコメント
12月21日から3月21日まで開催の館蔵品企画展「河野コレクションでめぐる日本史 ~古代から中世~」にて展示中です。
ほかの多くの虎図にない特徴がたくさんございます。ご来館の際はじっくりご覧ください。