コロナ禍が一段落した後、初めての夏を迎えます。6月~8月にはじまる首都圏の展覧会の中から、アイエム編集部おすすめ10選を厳選紹介。暑さに負けずに、ミュージアムをお楽しみください。全国版はこちらです。
メキシコを代表する3つの文明
まず紹介するのは、メキシコの古代都市「マヤ」「アステカ」「テオティワカン」。東京国立博物館では、3つの代表的な文明に焦点をあてる「特別展 古代メキシコ」を開催。メキシコ国内の主要博物館から厳選した古代メキシコの至宝の数々が並ぶほか、近年の発掘調査の成果も紹介します。
東京国立博物館「特別展 古代メキシコ」
テート美術館から名品が来日
イギリスのテート美術館のコレクションから「光」をテーマにした作品が、国立新美術館に来日。ウィリアム・ターナーやジョン・コンスタブルらイギリスの画家や、クロード・モネをはじめとする印象派の画家、ジェームズ・タレル、オラファー・エリアソン等の現代アーティストも登場。「テート美術館展 光 ― ターナー、印象派から現代へ」は7月12日から。
国立新美術館「テート美術館展 光 ― ターナー、印象派から現代へ」
ガウディ建築の世界に迫る
“未完の聖堂”と言われながら、完成の時期が視野に収まってきた、ガウディの最高傑作サグラダ・ファミリア聖堂。ガウディ(1852-1926)の建築の世界に迫る「ガウディとサグラダ・ファミリア展」は、東京国立近代美術館で6月13日からスタート。
東京国立近代美術館「ガウディとサグラダ・ファミリア展」
パナソニック出身の人間国宝 [PR]
難易度が高い「重ね象嵌」を極めた金工作家で、重要無形文化財「彫金」保持者(人間国宝)の中川衛(1947-)は、パナソニック出身。パナソニック汐留美術館「中川 衛 美しき金工とデザイン」では、初期の象嵌作品から最新作まで紹介。1970〜80年代に手がけたプロダクトデザインや現代アーティストとのコラボ作品も展示します。
パナソニック汐留美術館「中川 衛 美しき金工とデザイン」
「エルマーのぼうけん」原画を日本初公開
9才の男の子・エルマーが、りゅうの子を助けに行く冒険物語「エルマーのぼうけん」シリーズが日本で初めて展覧会になります。約100点の原画や、ワニの背中を飛び越え、16ぴきのりゅうたちに出会う体験も。「エルマーのぼうけん」展は、PLAY! MUSEUMで7月15日から。
PLAY! MUSEUM 企画展示「エルマーのぼうけん」展
蔡國強の大規模展
国立新美術館で紹介する芸術家は、火薬絵画やインスタレーションや屋外爆破プロジェクトなどで高く評価をされている蔡國強(さい・こっきょう/1957-)。「蔡國強 宇宙遊」展では、蔡國強が30年前に発表した展覧会「原初火球」を原点に、爆発を引き起こしたものは何なのか、何が起こったかを探求します。
国立新美術館「蔡國強 宇宙遊 ―〈原初⽕球〉から始まる」
生命のみなもと「海」との未来
水惑星地球の象徴といえる「海」は、様々な物質とエネルギーを運び、そこに成り立つ生態系を育んできました。国立科学博物館 「特別展「海 ―生命のみなもと―」では、海と生物とのかかわりや、私たちと海との未来を考えるヒントがみつかるかもしれません。
国立科学博物館「特別展「海 ―生命のみなもと―」
放浪の天才画家、その全貌に迫る [PR]
生誕100年を迎えた、放浪の天才画家・山下清(1922-1971)。SOMPO美術館「生誕100年 山下清展ー百年目の大回想」では、代表的な貼絵の作品に加えて、子供時代の鉛筆画や後年の油彩、陶磁器、ペン画などを展示。東京会場では1964年オリンピック東京大会の開会式を描いた作品も特別出品されます。
SOMPO美術館「生誕100年 山下清展ー百年目の大回想」
彫刻家・大森暁生の軌跡
木と金属を素材に神秘的ないきものを制作する彫刻家・大森暁生(おおもりあきお/1971年-)。そごう美術館「霊気を彫り出す彫刻家 大森暁生展」では、大森の卒業制作やファッションブランドとのコラボレーション作品、ドラマや映画の提供作品から最新作まで約100点が並びます。
そごう美術館「霊気を彫り出す彫刻家 大森暁生展」
全長90メートルもの新作も公開
東京都現代美術館では、イギリス出身の画家デイヴィッド・ホックニー(1937- )の日本では28年ぶりとなる大規模な個展を開催。60年以上にわたり、絵画やドローイング、写真や舞台芸術と多彩な作品を発表してきたホックニー。「デイヴィッド・ホックニー展」では、新型コロナウイルスによるロックダウン中に描かれた新作も公開されます。
東京都現代美術館「デイヴィッド・ホックニー展」