「コメ展」「単位展」など、少し変わったテーマを展覧会にして、私たちを楽しませてくれる21_21 DESIGN SIGHT。今回の土木展は、土木と建築の分野に精通している西村浩さんをディレクターに迎え、土木をより身近に感じてもらえるよう工夫されています。
迫力ある土木の光景を作品にしたのは、ドローイングアンドマニュアル。ギャラリーの壁一面で工事現場の記録映像を「土木オーケストラ」にしました。
反対側の壁面には、工事現場で使用する道具も紹介。日常生活では目にしない道具が、ワークヴィジョンズによってオブジェのように展示されています。
「土木オーケストラ」「土木の道具」
次の展示室にある、土木に結びつく行為をテーマに、作家が作品を作った「土木の行為」というセクションはユニークです。
「ささえる:ストラクチャー」は、渡邉竜一+ローラン・ネイの作品。厚さ1ミリの薄い板は、そのままの両端を支えるとたわみますが、特定の形にする事で上部な橋を作る事ができます。
「土木で遊ぶ:ダイダラの砂箱」は、砂場で遊ぶようにして土木の設計者になれる映像インスタレーション作品。砂を盛ったり掘ったりする事で、等高線が表示されます。桐山孝司と桒原寿行の作品。
ダムの水が流れる映像作品は「ためる」。人が近寄ると「土」の文字が現れて、水を堰き止める事ができます。ヤックル株式会社の作品です。
会場風景
「土木を愛する」として、一部で話題になっているダムカレーも紹介されています。
ご飯をダム、カレーをダム湖に見立てて器に盛りつけたカレーライスで、ダムを有する各地で町おこしのツールとしても使われています。
「ダムとカレーと私」
展覧会にあわせて、東京ミッドタウン内のレストランにもダムカレーが登場。会期中に2店でご賞味いただけます。詳しくは公式サイトでご確認ください。
[ 取材・撮影・文:古川幹夫 / 2016年6月23日 ]
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