サイバーエージェントの子会社として2011年に設立した株式会社Cygames(サイゲームス)。『神撃のバハムート』『グランブルーファンタジー』などヒット作を連発し、近年は『ウマ娘 プリティダービー』が大きな人気を集めています。
ゲームの制作には、膨大なデザインワークが必要です。ゲームに登場するデザインやイラストなど、作中に登場したアートワークやクリエイターたちの試行錯誤のあとを示す資料を紹介する展覧会が、上野の森美術館で開催中です。
上野の森美術館「Cygames展 Artworks」会場前
「最高のコンテンツを作る会社」というビジョンのもと、さまざまなゲームを生み出してきたサイゲームス。会場は28のエリアに分かれ、5,500超という膨大なアートワークが展示されています。
会場に行く前に用意していただきたいのが、展覧会の公式ガイドアプリです(無料)。人気キャラクターの音声で、展示のこだわりが解説されます。
利用には会場でのチェックインが必要です。イヤホンもお忘れなく。
展示室前のオープニングムービー
展示室に果てると、『神撃のバハムート』のヒストリーをたどることができるムービーから。リリースされてから今年の9月で12年です。
伝説の英雄や神々、魔物が描かれたカードを集めて壮大な世界・ミスタルシアを冒険するという濃密な世界観が、迫力たっぷりのムービーで紹介されます。
「イベントでたどるヒストリームービー」
『神撃のバハムート』には多くのキャラクターが登場します。そのイラストは、それまでのソーシャルゲームの枠を超えたクオリティーで、ファンを楽しませて来ました。
「キャラクターがつくる世界観」のエリアでは、代表的なキャラクターを描いた作品が展示されています。
「キャラクターがつくる世界観」
続く「カードの歴史に触れる」は圧巻です。対戦型オンラインTCC(トレーディングカードゲーム)『Shadowverse』に登場しているカードが並びます。
カードに触れてインタラクションを楽しみながら、『Shadowverse』の歴史を振り返ってください。
「カードの歴史に触れる」
『グランブルーファンタジー』は、キャラクターデザインを皆葉英夫、サウンドディレクターを植松伸夫が手掛けた本格王道RPGです。
主人公たちがたどる長い旅に登場する数多くの登場キャラクターたちから、独創的な背景画まで、その世界が幅広く紹介されます。
「圧倒的なクオリティ」
ここには、主人公たちを乗せて空を駆ける「グランサイファー」の立体模型もあります。
ゲームでは平面でしか見ることのできないグランサイファーを、模型として細部まで忠実に再現。背後にまわってお楽しみください。
「グランサイファー」
「アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ」は、190人のアイドルが活躍するリズムゲームです。
ここでは、五十音順にすべてのアイドルを紹介。一人ひとりで異なる魅力、多様な性格や個性が、イラストでどのように表現されているかが分かります。
「アイドルの魅力を表現するイラスト」
上の階に進むと、『プリンセスコネクト!Re:DiveRe:Dive』のアートワークが登場。ゲームはファンタジーの世界を舞台に、主人公と総勢80名を超えるヒロインとの物語が展開されるアニメRPGです。
豊富なアニメシーンは、このゲームの特徴のひとつです。キャラクターをはじめ、装備・モンスター・背景やエンディング映像など、さまざまなイラストや資料が並びます。
『プリンセスコネクト!Re:DiveRe:Dive』のコーナー
コーポレートロゴにも登場する「バハムート」は、サイゲームスの象徴ともいえる存在です。会場には全高3mを超えるリアルな立体像も登場しています。
公式ガイドアプリで像にカメラを向けると、迫力の映像体験も楽しめます。
「バハムート像」
『ウマ娘 プリティーダービー』は、トレセン学園の新人トレーナーとして、実在の競走馬の名前と魂を受け継いだ「ウマ娘」たちを育成し、憧れの舞台<トゥインクル・シリーズ>を目指す育成シミュレーションゲームです。
競走馬の擬人化という大胆なコンセプトで人気を集め、ゲームだけでなく音楽、コミック、アニメなど幅広く展開。会場にはモデルになった競走馬の写真や戦績も紹介されています。
『ウマ娘 プリティーダービー』のコーナー
最後は現在開発中の2作品がスクリーン映像で紹介されています。『GRANBLUE FANTASY: Relink』は『グランブルーファンタジー』のコンシューマー向けアクションRPG。『GARNET ARENA: Mages of Magicary(ガーネット アリーナ:メイジ オブ マジカリー)』は「これは世界で一番、美しい戦い。」をキャッチコピーに、優雅さや美しさ、派手に気持ちよく戦えることをコンセプトにしています。
「新たなアートワーク」
アートやデザインが必要とされる場面は、時代によって変化します。現在の私たちにとって、ゲームにおけるアートワークは、もっとも身近なアートのひとつといえるでしょう。
世界中の人々を引き付け、大きな影響を与え続けるゲームの世界。ルネサンスの巨匠が現代に生まれていたら、ひょっとしたらゲームのアートワークを手掛けているかも…などと考えてしまいました。
[ 取材・撮影・文:古川幹夫 / 2023年9月1日 ]
※一般の方は衣装展示は撮影禁止です。
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