公益財団法人大林財団は、今年度から《都市のヴィジョン-Obayashi Foundation Research Program》という新しい助成制度を開始しました。これは、2年に1度、豊かで自由な発想を持ち、さらに都市のあり方に強い興味を持つ国内外のアーティストを5人の推薦選考委員の推薦に基づいて決定し、従来の都市計画とは異なる視点から都市におけるさまざまな問題を研究・考察し、住んでみたい都市、新しい、あるいは、理想の都市のあり方を提案・提言していただくというものです。
アーティストが都市をテーマに研究・考察する活動を支援する助成制度は他に類を見ず、その意味でユニークな試みです。
第一回目の助成対象者は、会田誠氏に決まりました。
【会田誠】
1965年新潟県生まれ。1991年東京藝術大学大学院美術研究科修了。
美少女、戦争画、サラリーマンなど、社会や歴史、現代と近代以前、西洋と東洋の境界を自由に往来し、奇想天外な対比や痛烈な批評性を提示する作風で、幅広い世代から圧倒的な支持を得ている。絵画、写真、映像、立体、パフォーマンス、インスタレーション、小説、漫画など表現領域は多岐にわたり、国内外で活動。近年の主な個展に「天才でごめんなさい」(森美術館、2012-2013年)、「ま、Still Aliveってこーゆーこと」(新潟県立近代美術館、2015年)、「はかないことを夢もうではないか、そうして、事物のうつくしい愚かしさについて思いめぐらそうではないか。」(ミヅマアートギャラリー、2016年)など。