《雲龍図》 伊藤若冲 18世紀 紙本墨画
雲の間から真上を向いて登っている龍の頭と、玉を掴んだ3本の指だけがくっきりと見え、胴体は真っ黒な闇から上へ浮き上がってくるかのように、滲みによって立体感を持って描かれています。 若冲の龍図の作例としては、正面を向いて大きく口を開けた龍や真横から描いた龍図が知られていますが、いずれも目の上に大きな眉毛のような毛が生えており、胴体の鱗には「筋目描き」が用いられています。
担当者からのコメント
グラフィカルとも言える、コントラストの効いた若冲の水墨画作品です。
2024年1月8日まで「ゼロからわかる江戸絵画」にて展示中。