《雲龍》 竹内栖鳳《雲龍》 1887(明治20)年頃 京都市美術館蔵
京都市京セラ美術館
竹内栖鳳が20代の初めに描いた作品です。黒雲から現れ、こちらをのぞき込む一匹の龍。ぎょろりとした目や鋭い爪は猛々しく、雲に隠れて全容の分からない体の表現は、龍の巨大さを想像させます。江戸期の円山応挙に倣った画風で、若い栖鳳が古画を積極的に学習していたことが分かります。金泥の絵の具で勢いよく描かれた頭の毛やひげは注目ポイントです。
「大堀哲記念ミュージアム・マネージメント推進賞」を受賞しました