《木彫りの龍》(花火筒の装飾)
1871(明治4)年2月15日(新暦4月4日)、造幣寮(造幣局)の創業式が盛大に挙行されました。右大臣三条実美、参議大隈重信、大蔵卿伊達宗城ら政府高官、各国公使を来賓に、造幣寮の幹部を合わせ約100名が列席しました。大阪城内からの21発の祝砲と、天保山沖の軍艦「富士」や外国軍艦からの祝砲が轟くなか三条右大臣が告文を読み上げ、続いて自ら蒸気弁を開いて機械を運転させました。また、創業日当日は新式着色花火が一日中打ち上げられました。
エントリー作品は、創業日当日の花火打上げに使用された花火筒の装飾として造幣局に伝来するものです。打ち上げられた花火は、当時造幣助、のちの造幣寮精製分析所長である、火薬など化学の造詣が深かった久世喜弘が製造しました。
担当者からのコメント
造幣博物館からは、造幣局の創業式の日に打ち上げられた花火の筒の装飾をエントリーさせていただきます。睨みを利かせた龍の眼が迫力満点です!造幣博物館ではこの他にも大時計や天秤、圧印機など、創業当時に用いられていた品々や古代から現代にいたる貨幣などを常設展示しています。ぜひ造幣博物館にお越しください!