《雲行雨施萬国咸寧(乾隆御墨)》 1700年代(乾隆年間)
ふくやま書道美術館
古墨のなかでも比較的新しいものとして分類されながらも、その質の高さから珍重される乾隆御墨として伝わるこちらの墨には、2匹の龍が意匠され、金泥が施されています。大きさは縦横8㎝に、奥行きが3㎝弱と、両手を合わせた手の平にのるほどですが、ずっしりとした重さを感じます。油煙墨特有の黒光りの中に、金色の龍が浮かびあがりウロコが煌めきます。雲流部分も墨の艶を感じ細部まで味わい深い作品です。
「大堀哲記念ミュージアム・マネージメント推進賞」を受賞しました