《ロレンザッチオ》 アルフォンス・ミュシャ 1896年 リトグラフ、紙
アルフォンス・ミュシャは19世紀末から20世紀初頭に花開いたアール・ヌーヴォーの代表的な芸術家です。
現在のチェコ共和国で生まれ、当時のフランスを代表する女優サラ・ベルナールの演劇ポスターを制作し、一躍著名デザイナーになりました。
本作は、サラが初めて男役に挑み、フィレンツェの青年貴族を演じた「ロレンザッチオ」のポスターです。
青年ロレンザッチオは圧政に苦しむ町を憂い、メディチ家の暴君を暗殺すべきか思案しています。
足元の剣は暗殺を、そして頭上の牙をむくドラゴンは暴君を暗示しています。
担当者からのコメント
当時の新聞『イリュストラシオン』には、付録として「ロレンザッチオ」の劇中曲の楽譜が掲載されました。
3ページのピアノ楽譜のおかげで曲のハイライト部分を知ることができ、舞台に足を運びたくなるというしかけです。
当館では2023年、その楽譜をもとにピアノソロ音源を収録しました。
下記YouTube動画にてぜひ聴いてみてください。
https://youtu.be/ygSAG6EXYps?si=lJwIKBuBSn1JSB0U
※《ロレンザッチオ》のレプリカは、現在開催中のテーマ展示「ミュシャLabo#04 文字」(-2024/3/31)に出品しています。