《五葉松 銘「青龍」》
さいたま市大宮盆栽美術館
本作は、水面にあらわれた巨龍が、堂々とした体躯をくねらせながら水際を走り、天空に向けて首をもたげて昇ろうとしているすがたを造型化している。立ち上がりから幹を縦にはしるシャリは水に濡れた龍の腹を思わせ、荒れた黒い肌は鱗を、五葉の葉は、たてがみや空を切る風の音を思わせる。横幅が1.6メートルをこえる巨体を有する本作の特徴は、その銘のとおり、龍のごとき体躯が水平にひねり伸びていくすがたにある。
「大堀哲記念ミュージアム・マネージメント推進賞」を受賞しました