《兎》 塩谷定好 1935年制作 ゼラチン・シルバー・プリント
大正から昭和初期にかけて隆盛した「芸術写真」の第一人者・塩谷定好による写真作品です。
日本海に面した赤碕(鳥取県)に生まれ、生涯にわたって山陰の風景や身近な人物に慈しみのまなざしをもってカメラを向けた塩谷ですが、一枚の作品にトリミングやデフォルメ、調色、漂白や加筆など自ら開発した画材や技法を駆使し、相当な時間をかけて制作していました。
動く被写体をあたかも静物画のようにとらえた本作は、白と黒のコントラストが美しい一枚に仕上がっています。
担当者からのコメント
鳥取県を代表する写真家、塩谷定好のプリントはまるで宝石のようです!