《月に兎》 歌川広重、嘉永2~4年(1849~51)
2匹のかわいらしいウサギたちが満月を眺めています。浮世絵版画では通常用いられる輪郭線をあえて使わないことによって、ウサギのふんわりとした毛の感じを表現しています。江戸時代には、月にウサギの組み合わせが秋の景物として知られていました。
担当者からのコメント
右のウサギがひょっこりと体を起こして月を眺めている姿が何ともチャーミング。もう1匹は興味なさそうにうずくまっているのも、ウサギたちの個性が感じられて、可愛らしいですね。赤い小さなおめめもチャームポイントです。