牛(木炭) 佐藤清三郎(1911~1945) 1940年頃
作者の佐藤清三郎は、故郷 新潟の銀行で下積みの仕事をしながら、生涯ひとりで絵を描いていた無名の画家です。最後は支店長代理になりましたが、翌年の終戦の年に召集され、4ヵ月後に横須賀の病院で33歳で戦病死しました。コレクターである私がこの作品を求めたのは、かの故 洲之内徹氏が亡くなるまでの14年間、芸術新潮に連載した『気まぐれ美術館』 の第1回に掲載された佐藤清三郎の『靴』と題したコンテ画を観て、強く魅せられたからです。
担当者からのコメント
私どもの「かがみの近代美術館」は夭折・未完の画家作品を展示している美術館ですが、本作品は今年の月刊美術2020年7月号P40~P41でも、美術館・館長と共に紹介されました。