牧牛図 五十嵐雲嶺(いがらしうんれい)筆/江戸時代/紙本墨画
五十嵐雲嶺(生没年不詳)は酒田八軒町川端で染物屋を営んだかたわら、絵師として活動した人物。嘉永年間に木版画「酒田十景」の原画を手掛けている。仙台の絵師・春国が庄内に来た際に、絵を学んだという。
牧牛図は、中国の北宋時代(960~1276)につくられた「十牛図」の第5図。十牛図は、禅の修行の過程を牧童と牛との関係になぞらえて10枚の絵で表したもので、日本では室町時代以後、多くの禅僧や画人によって描かれているが、特に牧牛図だけを描いた作品。