犬の植木鉢岡本太郎 1955年制作 陶 幅79㎝ 高さ56㎝
川崎市岡本太郎美術館岡本太郎の彫刻は「太陽の塔」のような巨大なものから手のひらによるような小さなものまで様々です。四つ足の体に人間のような顔が合体した不思議な彫刻は、題名の通り彫刻でありながら植木鉢としての機能を持っています。その背中には三つの穴が開いており、そこに植えられた草花は彫刻を覆うかのように茂り、やがて植物と一体になるというのが岡本太郎の意図です。太郎は、彫刻だからと言って美術館に収まるものだけでなく、庭という日常の空間に存在し私たちの生活をより創造性豊かにすることこそ芸術の役割だと考えていたのです。