スウェーデン・ヘルルンダ生まれのリサ・ラーソン。デザインコンペに出品した花瓶がグスタフスベリ社(スウェーデンの代表的な陶器メーカー)のアート部門責任者だったスティグ・リンドベリの目にとまり、23歳で同社のデザイナーとして採用されました。以後、26年の在籍中に約320種の作品を制作。スウェーデンを代表する人気作家となりました。
同社を退職後もフリーのデザイナーとして活躍。愛らしい作品はスウェーデンはもとより、日本を含む世界各国で愛されています。
グスタフスベリのプロダクト作品展示の作品はリサ・ラーソン自身がセレクト。グスタフスベリで作られたプロダクト約170点、同社に入社する前の作品や近作など一点ものの作品約60点を紹介していきます。
ライオンや猫など、素朴で温かい作風のリサ。日本の作陶にも魅了されたことをリサ自身が語っています。1970年にはスウェーデンのデザイナー代表団として、大阪万博を訪問。その際に濱田庄司ら日本の陶芸家にも出会い、影響を受けたといいます。
「ユニークピース」では一点もの作品を展示。日本の影響を感じさせる作品もあります会場後半には、リサのライフスタイルを紹介するコーナーも。リサは毎年夏にスウェーデン南端スコーネ地方のサマーハウスで過ごしますが、そこにあるアトリエを会場内に再現。実際に使用している道具類も展示されています。
リサは現在でも作陶はもとより絵本作りやファブリックデザインまで精力的に創作。日本の窯元とのコラボレーションも行っています。
会場に再現されたリサのアトリエいつもと同様、
松屋銀座の展覧会はショップも見どころ。今回は本展のために作られた「ハチ公」などの作品のほか、会場限定商品や先行販売品など、約900アイテムが並びます。
「リサ・ラーソン shop」展覧会会期中限定で、ラテアートが楽しめる特設カフェもオープン。会期は約2週間、9月23日(火・祝)までです。
[ 取材・撮影・文:古川幹夫 / 2014年9月11日 ]Collection Bernhard Svensson g-b@brendband.net
©Lisa Larson/Thomas Carlgren