たけちゃん
江戸時代の三重県を代表する偉人に、松浦武四郎という探検家がいます。武四郎は、その足跡が日本全国に及ぶほど、全国を旅した人物で、中でもアイヌの人びとの協力を得て、6回にわたって行われた北海道の探検は、数多くの著作にまとめられ、貴重な資料として国の重要文化財に指定されています。また、明治維新に、「北海道」という名前を考えたことから、「北海道の名付け親」として親しまれていますが、晩年まで旅を続け、作家、出版者、学者など、さまざまな分野に功績を残しました。
そんな武四郎を、楽しく、親しみやすく知っていただけるよう生まれたのが、この「たけちゃん」です。
松阪市では、文化15年(1818)2月6日に生まれ、明治21年(1888)2月10日に亡くなった武四郎の功績を偲んで、平成8年(2005)から毎年2月に武四郎まつりを開催しています。
「たけちゃん」は、武四郎まつりのPRと、よりいっそうのイメージアップを図るために、平成11年(1999)の武四郎まつりで誕生しました。衣装は、武四郎が北海道の探険で出会ったアイヌ民族の伝統的な衣装に刺しゅうされるアイヌ文様をモチーフに、探険で用いたフィールドノート(メモ帳)である「野帳」(のちょう)を携え、コレクションにしていた勾玉の首飾りをつけて、腰には武四郎さんが大好物だった煎り豆(大豆を煎ったもの)を入れた袋を提げたデザインとなっています。