世界遺産 アンコール・ワット拓本展 - 神々と王の饗宴 -

    京都文化博物館 | 京都府

      カンボジアのアンコール遺跡群は、東南アジア屈指の文化財として、ユネスコの世界遺産にも登録されています。アンコール地方には9~15世紀にわたりクメール人国家の王都が営まれ、王宮や多数のヒンドゥー教・仏教の寺院が建設されました。アンコール王朝が栄えた時期は、日本では平安時代から鎌倉・室町時代にあたります。   アンコール遺跡群の中でも、12世紀にヒンドゥー教の寺院として創建されたアンコール・ワットは壮大な規模を誇り、石造建物には多数の彫刻が施されています。とくに伽藍を囲む延べ760mの第一回廊の壁面には、浮彫りによって 「偉大な王の歴史回廊」 「天国と地獄」 「乳海攪拌」 「ラーマーヤナ」 などの物語が躍動的に繰り広げられています。   本展では、アンコール・ワット拓本保存会がカンボジア政府の許可を得て数回にわたり採石した多くの拓本の中から、アンコール・ワット第一回廊の浮彫りを中心に、61点の作品を展示します。また、バンテアイ・クデイ寺院の発掘調査で2001年に発見された 「千体仏石」 の拓本1点も併せて特別に展示します。   拓本は、紙に墨の濃淡によって物の形や碑文を写し取る技法で、紙と墨の発達した東アジア独特の芸術です。墨色だけのモノクロームの画面からは、彫刻の力強さや細部の繊細さが実物大の迫力で直に伝わります。アンコール遺跡群の石造彫刻の拓本を通し、アンコール王朝のクメール芸術の神髄に接していただけます。   また、アンコール遺跡群は長年の内戦で修復が中断したり、荒廃がすすんだこともありました。しかし、現在は世界中からの支援をうけながら、カンボジアの人々による保存修復の作業が行われています。本展でも写真パネルなどでその様子を紹介し、遺跡の現状と保存修復事業の重要性についても、さらに理解を高めていただきたいと願っています。
    会期
    2003年12月09日(火)~2004年01月12日(祝)
    会期終了
    開館時間
    10:00~19:30(特別展は18:00まで、金曜日は19:30まで)
    ※最終入場はそれぞれ閉室の30分前まで
    ※ろうじ店舗物販店/19:30まで、ろうじ店舗飲食店/店舗によって最終入店時間は異なるので要確認
    料金
    一般700(560)円、大高生500(400)円、中小生400(320)円 ※( )内は前売り・20名以上の団体料金
    休館日 12月15日(月)・22日(月)、年末年始(12/28~1/3)、1月5日(月)
    会場
    京都文化博物館
    住所
    〒604-8183 京都府京都市中京区三条高倉
    075-222-0888
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