猿楽と面 大和・近江および白山の周辺から

    MIHO MUSEUM (ミホミュージアム) | 滋賀県

    猿楽とは、古くから「さるごう、さるがう」とも読まれ、能と狂言で構成される現在の能楽のかつての呼び名です。猿楽の起源は、通説では大陸伝来の散楽に由来し、日本古来の芸能と融合しながら芸術的完成度の高い歌舞劇へと進化して今に至ったとされています。  平安後期に書かれた藤原明衡(989-1066)の著作『新猿楽記』には、奇術、曲芸、歌や舞、人形劇、滑稽な物まね芸を伴う寸劇など、多種多様の演目が紹介され、当時の人気ぶりが伝えられています。やがて田楽、傀儡、猿楽などそれぞれが職業化していき、有力な猿楽師は大社寺に所属して座を形成し、祭礼や法会の儀式の一部や余興を担っていくようになりました。  本展覧会は、興福寺や春日大社などに猿楽を奉納した大和四座の本拠地大和、延暦寺や日吉大社に猿楽を奉仕した近江、霊峰白山の参拝口である加賀、越前、美濃の馬場で祭礼に使われた面(おもて)など幅広く展観します。  平安時代後期、鎌倉時代の古面に始まり、南北朝から室町、安土桃山時代の大成期にわたる350点(うち重要文化財80点)の「面(おもて)」を通して、主に彫刻史の観点から、文化芸能史、文学史の側面も絡めて、中世の人々が熱狂した猿楽の世界を紐解いていきます。 ※会期中展示替えあり
    会期
    2018年3月10日(土)〜6月3日(日)
    会期終了
    開館時間
    10:00-16:00(入館は15:00まで)
    料金
    一般 1100円/高・大生 800円/小・中生 300円【20名以上の団体は各200円割引】
    休館日 月曜 ※4月30日(月・振替)は開館、5月1日(火)は休館
    公式サイト http://www.miho.or.jp
    会場
    MIHO MUSEUM (ミホミュージアム)
    住所
    〒529-1814 滋賀県甲賀市信楽町田代桃谷300
    0748-82-3411
    猿楽と面 大和・近江および白山の周辺からのレポート
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    少し風は冷たいですが、日差しをあびると春を感じます。そんな心躍る季節の到来とともに、滋賀県にあるMIHO MUSEUM(ミホミュージアム)では春季特別展『猿楽(さるがく)と面(おもて)―大和・近江、および白山の周辺から―』と題した展覧会が始まりました。猿楽というのは、能と狂言で構成される現在の能楽の古い呼び方です。起源は大陸から伝来した「散楽(さんがく)」に由来していると言われているそうですが、実はあまり明らかにされていないということです。
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