ベルナール・フリズ《Ijo》2020年 ポーラ美術館 ©Bernard Frize / ADAGP, Paris, 2024 Photo: Ken Kato Courtesy of the artist and Perrotin
現代社会の多様化や個性化により、ファッション、インテリアはもちろん、環境、健康、美容などの分野でも色彩の果たす役割が拡がっています。一方、最も身近な存在となったスマートフォンには10 億色以上の再現力があるように、いつしか私たちは厖大な色彩の世界に巻き込まれてしまっているとも言えます。
本展覧会は、近代から現代までの美術における「色彩」に注目し、色彩論や色を表現する素材との関係にふれながら、その役割についてあらためて考察するものです。
チューブ入りの油絵具を巧みに扱い、さまざまな色彩によって視覚世界を再構築した19 世紀の印象派や新印象派をはじめ、20 世紀のフォーヴィスムの絵画や抽象絵画、そして色彩の影響力によって観る者の身体感覚をゆさぶる現代アートにいたる近現代の色彩の美術史を、おもに絵画や彫刻、インスタレーションによって読み直します。
日々研究を重ね、独自の表現方法を編み出し、時代を表してきたアーティストたち。彼らが人生をかけて生み出した色彩の秘密に目を向けてみてください。その経験は、あなたの日々の暮らしに彩をもたらしてくれるでしょう。
(公式サイトより)