《四条1号墳 鶏形埴輪》橿原市 四条1号墳出土 5世紀後葉
奈良県立橿原考古学研究所附属博物館頭頂に大きな鶏冠(とさか)を形作り、中心穴があいた円盤を頭側面に貼り付けて耳羽と耳孔を表現しています。嘴(くちばし)の左右の肉垂は大きく立体的で、目の表現は竹管の刺突です。翼と尾の境界は突帯で区画されています。尾は中央を高くしてアーチ状に曲げる「筒尾」という形であり、中央に立つ板は雄鶏の尾の中央にある豊かで長い飾り羽を表現していることから、この鶏埴輪は雄鶏といえます。
担当者からのコメント:この作品は奈良県立橿原考古学研究所附属博物館が主催する特別陳列『十二支の考古学-酉-』で見学できます。本品の他にも鶏や、鶏の頭部の形を取り込んで創られたと考えられる鳳凰に関連する考古資料などを展示します。ぜひご覧下さい。