特別展「国宝 鳥獣戯画のすべて」会場
京都・高山寺が所蔵する国宝「鳥獣戯画」の甲・乙・丙・丁全4巻の全場面を公開する展覧会が、東京国立博物館ではじまる。
鳥獣戯画は擬人化した動物たちや人びとの営みを墨一色で躍動的に描いた作品。兎や蛙、猿が登場する甲巻が有名だが、この他に動物図鑑のような乙巻、人物戯画・動物戯画から成る丙巻、人物中心の丁巻がある。
4巻を合計すると44メートルを超えるが、本展ではこの長大な画面を、会期を通じて一挙に公開。展覧会では初めての試みとなる。
甲巻の前には、美術展では初めて「動く歩道」を設置。兎と蛙が相撲をとる場面は、歩道に乗ったまま見る事となる。
展覧会では4巻のほか、4巻から分かれた断簡、さらに原本ではすでに失われた場面を留める模本の数々も集結。
あわせて重要文化財「明恵上人坐像」なども展示し、鎌倉時代の僧で高山寺を再興した明恵上人の魅力にも迫る。
展覧会は当初、2020年7月14日(火)~8月30日(日)の予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大により開催が延期されていた。
特別展「国宝 鳥獣戯画のすべて」は2021年4月13日(火)~5月30日(日)、東京国立博物館 平成館で開催。観覧料は一般 2,000円など。事前予約制(日時指定券)。
特別展「国宝 鳥獣戯画のすべて」会場
特別展「国宝 鳥獣戯画のすべて」会場
特別展「国宝 鳥獣戯画のすべて」会場