あっという間に年度末、桜が待ち遠しい季節になってきました。2021年3月、4月、5月におすすめしたい全国の展覧会をご紹介。まだ情報が出揃いないミュージアムもあるので、後日追加があるかもしれません。
華やかな装いが目につくこの季節、まずはファッション関係の展覧会をふたつ。島根県立石見美術館ではコロナで開幕が延期されていた「ファッション イン ジャパン 1945-2020」がいよいよ3月にスタート。6月には東京・国立新美術館へ巡回します。
「コシノヒロコ展」は兵庫県立美術館。クリエイターとしての60年以上の活動から選りすぐったファッションとアートを展示、安藤忠雄建築との共演も注目です。
ニューヨークを拠点に国際的に活躍したヴィデオ・アーティスト、久保田成子の日本初個展が3月から新潟県立近代美術館で開催。「Viva Video! 久保田成子展」は大阪・東京へと巡回します。
同じく巡回となる大型展覧会が「ミケル・バルセロ展」。「ドクメンタ7」でデビューし、絵画、彫刻、陶芸、パフォーマンスと多方面で活躍するスペイン現代美術界の巨匠。大阪・国立国際美術館からスタートです。
がらりと変わって民藝。芹沢銈介に感銘を受け、柳宗悦を師と仰いだ染色家の三代澤本寿(みよさわ もとじゅ)。大阪日本民芸館「型絵染 三代澤本寿」で150点超が紹介されます。
静岡県立美術館では、コレクションのストーリーを学芸員が紹介。「STORIES ストーリーズ 作品について学芸員(わたしたち)が知っていること」で、伊藤若冲、草間彌生、ドナルド・ジャッドなど約90点。
北九州市立美術館分館では、藤田嗣治や梅原龍三郎、草間彌生にキスリングやシャガールまで、画家たちが自ら描く「画家たちの自画像」。
各地で展覧会が開催されている写真家・石内都の新作や国内初公開作品も並ぶのが、西宮市大谷記念美術館「石内都展 見える見えない、写真のゆくえ」展。
神戸市立博物館では、日本画の巨星・東山魁夷が完成まで10年を費やした超大作の障壁画、全68面を一堂に公開する「東山魁夷 唐招提寺御影堂障壁画展」。
歴史好きなら大阪市立美術館「豊臣の美術」。高台寺蒔絵など豊臣ゆかりの品々から国宝3件、重要文化財22件を含む約80点の至宝が並びます。
常設でご紹介したいのが、開館以来初めて常設作品を入れ替える十和田市現代美術館。新たに名和晃平や塩田千春、レアンドロ・エルリッヒの作品が公開されます。