弓を引く猿作者不明 15世紀後半~16世紀前半
九州最古の官寺『観世音寺』の子院である「金光寺」から出土した木札です。墨で弓を引く猿が描かれ、顔と尻を赤く着色しています。古来、猿は馬の守りとされ、「馬」を飼う農家では「厩舎」で猿を飼ったり、猿にまつわる絵馬を飾ったりしました。この資料も、その様に使われたのかもしれません。
担当者からのコメント:とても地味な資料ですが、中世の人々の生活に密着した資料であること、また、弓を構えた姿と顔の造作に愛嬌があることから応募しました。
「大堀哲記念ミュージアム・マネージメント推進賞」を受賞しました