「SENSE ISLAND/LAND|感覚の島と感覚の地 2024」会場より ISLAND(猿島会場) 齋藤精一《JIKU #021 SARUSHIMA》
横須賀の無人島・猿島などを舞台に、夜の静寂と暗闇を感じながらアート作品を鑑賞する広域型の芸術イベントが、今年も始まる。
同イベントは2019年に「Sense Island - 感覚の島 - 暗闇の美術島」としてスタート。
横須賀市の猿島を有効活用する目的で企画されたもので、当初は島のライトアップなどを想定していたが、パノラマティクス主宰の齋藤精一氏のプロデュースにより「暗闇の中で人間の感覚を取り戻す」という斬新な芸術イベントとして始動。
横須賀の地形と産業、そして今後起こりうるであろう変化を「アート作品というレンズ」を通して見つめ直す。
昨年のリサーチイヤーを経て2年ぶりの開催となる今回は、猿島だけでなく横須賀市街地にエリアを拡充。夜間だけではなく日中も楽しめるアートイベントとしてリニューアルされた。
市街地は、横須賀美術館などの「観音崎エリア」と、三笠ターミナルなどの「汐入・横須賀中央エリア」で開催。体験型を含むさまざまな作品が展示されている。
「美術島」に見立てられる夜の猿島にも、例年どおり多彩な作品を展示。
来訪者は夜の猿島にフェリーで渡った後、持参したスマートフォンを指定の袋に「封入」。明治時代の弾薬庫や隧道などが残る猿島ならではの雰囲気を感じながら、アート作品を楽しんでいく。
会期中にはパフォーマンスやワークショップ、ガイドツアーなども数多く開催される。
今回のイベントについて、プロデューサーの齋藤精一氏は「作品というレンズを通して、横須賀をもう一度見直して欲しい。徒歩でまわるなど、スローに楽しんでいただければ」、キュレーターの青木彬氏は「陸側に会場を広げたことで、さまざまな作品がそろった。体験型の作品もあるので主体的に関わって欲しい」と、PRした。
「SENSE ISLAND/LAND|感覚の島と感覚の地 2024」は、2024年10月26日(土)~12月15日(日)、猿島および横須賀市街地(神奈川県)で開催。
開催時間は、猿島会場は金土日及び祝日の夜間、市街地会場は会期中の日中。
猿島の作品鑑賞チケットは、大人(高校生以上)3,700円(横須賀市民は2,700円)など(猿島への往復乗船料と入園料含む)。市街地の作品鑑賞は無料。
「SENSE ISLAND/LAND|感覚の島と感覚の地 2024」会場より ISLAND(猿島会場) 薬王寺太一《Active matter》
「SENSE ISLAND/LAND|感覚の島と感覚の地 2024」会場より ISLAND(猿島会場) チェ・ジョンファ《おいしくなーれ》
「SENSE ISLAND/LAND|感覚の島と感覚の地 2024」会場より ISLAND(猿島会場) 三原聡一郎《菌継ぎ》
「SENSE ISLAND/LAND|感覚の島と感覚の地 2024」会場より LAND(汐入・横須賀中央エリア) 濵本奏(TOKYO PHOTOGRAPHIC RESEARCH)《ー・・(チョー タンタン)》
「SENSE ISLAND/LAND|感覚の島と感覚の地 2024」会場より LAND(汐入・横須賀中央エリア) (手前)濵本奏(TOKYO PHOTOGRAPHIC RESEARCH)《ー・・(チョー タンタン)》
「SENSE ISLAND/LAND|感覚の島と感覚の地 2024」会場より LAND(汐入・横須賀中央エリア) 松原茉莉(TOKYO PHOTOGRAPHIC RESEARCH)《木霊のように、空気を掬(むす)ぶ》
「SENSE ISLAND/LAND|感覚の島と感覚の地 2024」会場より LAND(観音崎エリア) 松原茉莉(TOKYO PHOTOGRAPHIC RESEARCH)《記憶は土にねむる》
「SENSE ISLAND/LAND|感覚の島と感覚の地 2024」会場より LAND(観音崎エリア) 山本愛子《Echoes of Water》