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    レポート
    フェルメールとレンブラント:17世紀オランダ黄金時代の巨匠たち展
    森アーツセンターギャラリー | 東京都
    目玉の2点は、ともに初来日
    スペインから独立、貿易で成功し、史上稀にみる発展を遂げた17世紀のオランダ。富裕国となったオランダでは芸術文化が花開き、現在まで残る名画も数多く生み出されました。人気のフェルメールをはじめ、オランダ黄金時代を彩った画家の作品を紹介する展覧会が、京都から巡回してきました。
    ヨハネス・フェルメール《水差しを持つ女》メトロポリタン美術館
    (左奥から)アブラハム・ブルーマールト《ラトナとリュキア人の農民》ユトレヒト中央美術館 / ヘンドリック・ホルツィウス《苦悩するキリスト》ユトレヒト中央美術館
    (右)ヤン・ファン・ベイレルト《マタイの召命》カタレイネ修道院美術館(ユトレヒト復古カトリック教区より貸与)
    ヤン・バプティスト・ウェーニクス《地中海の港》
    (左奥から)ヤン・ファン・デル・ヘイデン《跳ね橋》アムステルダム国立美術館 / エマニュエル・デ・ウィッテ《ゴシック様式のプロテスタント教会》アムステルダム国立美術館(アムステルダム市より貸与)
    (左手前から)フローリス・ファン・スホーテン《果物のある静物》 / ウィレム・カルフ《貝類と杯のある静物》財団美術館
    (左奥から)ヤン・ステーン《女将と戯れる老人とバックギャモンに興じるふたりの男のいる酒場の室内、通称「二種類の遊び」》アムステルダム国立美術館 / ヤン・ステーン《恋の病》メトロポリタン美術館
    レンブラント・ファン・レイン《ベローナ》1633年 127.0 × 97.5 cm 油彩、カンヴァス メトロポリタン美術館、ニューヨーク
    (左奥から)カレル・ファブリティウス《アブラハム・デ・ポッテルの肖像》アムステルダム国立美術館 / カレル・ファブリティウス《帽子と胴よろいをつけた男(自画像)》ロンドン・ナショナル・ギャラリー
    展覧会はメトロポリタン美術館、ロンドン・ナショナル・ギャラリー、アムステルダム国立美術館の所蔵品を中心に、60点を紹介するもの。展覧会に慣れた方なら「60点」をやや少な目に思うかもしれませんが、出展作はすべて油彩。素描や習作による「かさ上げ」が無いため、点数以上の充実ぶりをお楽しみいただけると思います。

    会場は4章構成で、メインは2章の「オランダ黄金時代」。この章がさらにジャンル別となっており「風景画」「イタリア的風景画」「建築画」「海洋画」「静物画」「肖像画」「風俗画」と紹介されます。


    会場入口から

    見どころは各所にありますが、ここでは数点だけご紹介しましょう。まずは「肖像画」のフランス・ハルスです。

    17世紀オランダ絵画では、レンブラントとフェルメールに並ぶ大きな存在であるハルス。堅苦しさを感じさせず、モデルの特徴を大胆な筆遣いでとらえる力量は、ハルスならではです。


    「肖像画」

    注目のヨハネス・フェルメール《水差しを持つ女》は「風俗画」のコーナー。メトロポリタン美術館が所蔵する5点のフェルメール作品のうちのひとつで、今回が初来日となります。

    左から光の入る室内にたたずむ女性という、フェルメール定番の構図。白いスカーフは当時の婦人の典型的な衣服です。女性が左手をかけている水差しと、その下に置かれた洗面器への映り込みも完璧。強い主張を持たない静かな画面は「時が止まったよう」と評されます。


    ヨハネス・フェルメール《水差しを持つ女》

    もう1点の目玉、レンブラント・ファン・レイン《ベローナ》も初来日。古代ローマの戦いの女神を描いたもので、会場後半の「レンブラントとレンブラント派」で展示されています。

    メデューサがあしらわれた盾、鎧も派手な飾りがついていますが、女神の顔つきは主婦のよう。レンブラントの婚約者を基にしているという説もあります。


    レンブラント・ファン・レイン《ベローナ》

    レンブラントは工房で多くの弟子を抱えていましたが、ずば抜けた才能だったのがカレル・ファブリティウスです。レンブラントとフェルメールを継ぐ存在とまでいわれる逸材ですが、弾薬庫の事故のため32歳で死去。現存作品は10点弱ですが、本展には2点も出展されています。ビッグネームの前でやや影が薄いですが、こちらもお見逃しなく。

    東京展は3月末まで。続いて東日本大震災復興事業として、福島県立美術館に巡回します(4/6~5/8)
    [ 取材・撮影・文:古川幹夫 / 2016年1月13日 ]

    レンブラントとフェルメールレンブラントとフェルメール

    岡部 昌幸 (著)

    新人物往来社
    ¥ 1,944

    料金一般当日:1,800円
     → チケットのお求めはお出かけ前にicon


    ■フェルメールとレンブラント に関するツイート


     
    会場
    会期
    2016年1月14日(木)~3月31日(木)
    会期終了
    開館時間
    ※展覧会によって異なります。
    休館日
    1月19日(火)
    住所
    東京都港区六本木6-10-1六本木ヒルズ森タワー52階
    電話 03-5777-8600 (ハローダイヤル)
    公式サイト http://www.tbs.co.jp/vermeer2016/
    料金
    一般 ¥1,600、高・大学生 ¥1,300、4歳~中学生 ¥600
    展覧会詳細 「フェルメールとレンブラント:17世紀オランダ黄金時代の巨匠たち展」 詳細情報
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