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    レポート
    会田誠展:天才でごめんなさい
    森美術館 | 東京都
    問題児の大規模個展、待望の初開催
    美少女、戦争、サラリーマンなどを題材にした鮮烈な作品で知られる現代美術界の鬼才、会田誠さん。自身初の大規模個展が森美術館で始まりました。
    《ジャンブル・オブ・100フラワーズ》(2012-) Courtesy:Mizuma Art Gallery
    《鶯谷図》(1990)/(切腹女子高生》(2002) Courtesy:Mizuma Art Gallery
    《美しい旗(戦争画RETURNS)》(1999)/《たまゆら(戦争画RETURNS)》(1990) Courtesy:Mizuma Art Gallery
    通称「混沌部屋」 Courtesy:Mizuma Art Gallery
    《ピンクの部屋》(2012) Courtesy:Mizuma Art Gallery
    《みんなといっしょ》シリーズ(2002-) Courtesy:Mizuma Art Gallery
    《灰色の山》(2009-2011)/《ジューサーミキサー》(2001) Courtesy:Mizuma Art Gallery
    《電信柱、カラス、その他》(2012-) Courtesy:Mizuma Art Gallery
    会田誠さん
    痛烈な社会批評、シニカルな古典作品の引用、そして暴力的なエログロ。センセーショナルな会田さんの作品は、幅広い世代から熱い注目を浴びています。

    ただ、その作風が故に今までの展覧会はギャラリーが中心。今回が初の美術館レベルでの大規模個展です。心待ちにしていたファンも多いのではないでしょうか。

    展覧会はガッチリとした構成ではなく、緩やかな作品群でのまとまり。最初期の作品から新作まで、国内で集められる会田さんの作品のほぼ全てを網羅しました。


    《愛ちゃん盆栽(松)》(2005) Courtesy:Mizuma Art Gallery
     


    通称「混沌部屋」 Courtesy:Mizuma Art Gallery

    新作を含む大型作品は、会場の後半で紹介されています。

    少女を詰め込んだ《ジューサーミキサー》、サラリーマンの屍が累々と積み上げられる《灰色の山》、展覧会のメインビジュアルとして使われている《滝の絵》など、大空間の中でも強い自己主張で迫力たっぷり。描かれたモチーフを超え、荘厳なイメージすら漂ってきます。


    《ピンクの部屋》(2012)から《ジューサーミキサー》(2001) Courtesy:Mizuma Art Gallery
     


    《灰色の山》(2009-2011) Courtesy:Mizuma Art Gallery
     

    《滝の絵》(2007-2010) Courtesy:Mizuma Art Gallery

    2点の新作「ジャンブル・オブ・100フラワーズ」と「電信柱、カラス、その他」は、現段階では未完成。展覧会会期中にも加筆していくそうです。

    会田さんはプレス発表で「展覧会タイトルの‘ごめんなさい’は、新作が間に合わなかったので…」と話し、記者が爆笑する一幕もありました。


    《ジャンブル・オブ・100フラワーズ》(2012-) Courtesy:Mizuma Art Gallery

    ちなみにネットで話題の通称「18禁部屋」の中は、すべて発表済みの作品。コアな会田ファンにはお馴染みの作品ですが、改めて作品を集中して見ると、やはり相当なインパクトです。

    いろいろな意味で話題を呼ぶことは間違いない本展。現在のアートシーンは、この鬼才をどう受け止めるのか。展覧会後の反応も注目されます。(取材:2012年11月16日)

    「会田誠展:天才でごめんなさい」展覧会カタログ

    執筆者:山下裕二、デヴィッド・エリオット、片岡真実
    作品解説:会田誠

    制作・発行:森美術館/株式会社青幻舎
    ¥ 3,570

    料金一般料金 会場販売:1,500円 チケットぴあ:1,200円
     → チケットぴあでのお求めはこちらicon

     
    会場
    会期
    2012年11月17日(土)~2013年3月31日(日)
    会期終了
    開館時間
    月・水~日曜日10:00~22:00
    火曜日 10:00~17:00
    (いずれも最終入館時間は閉館の30分前まで)
    *展覧会により変更する場合がございます。
    *最新情報は、美術館のウェブサイトをご確認ください。
    休館日
    会期中無休
    住所
    東京都港区六本木6-10-1六本木ヒルズ森タワー53階
    電話 03-6406-6100
    公式サイト http://www.mori.art.museum/contents/aidamakoto_main/
    料金
    一般1,500円、学生(高校・大学生)1,000円、
    子供(4歳-中学生)500円
    ※上記の入館料で同時開催の「MAMプロジェクト018:山城知佳子」展および展望台 東京シティビューにもご入館いただけます。
    ご利用当日のみ有効。
    ※スカイデッキへは別途料金がかかります。
    ※詳細は森美術館公式HPをご覧ください。
    展覧会詳細 会田誠展 天才でごめんなさい 詳細情報
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