建築家、安藤忠雄(1941-)の半世紀近くに及ぶ創造的挑戦の軌跡をスケッチ、ドローイング、模型、写真、映像など多彩な資料で紹介する企画。出品点数は総計200点以上で、安藤忠雄の活動を紹介する展覧会としては過去最大規模となる。
会場はプロローグに続いて、6章構成。
「プロローグ・建築家 安藤忠雄」独学時代のスケッチなどの展示のほか、現在のアトリエの一部も原寸大で再現
「原点/住宅」初期の代表作から近年の海外作品まで、100を超える住宅作品のハイライトを一挙公開
「光」教会作品の代表作を紹介。インスタレーションとして、野外展示場に「光の教会」を原寸大で再現。
「余白の空間」都市建築の系譜を俯瞰的に紹介。初期の小規模な商業施設から、表参道ヒルズ、上海保利大劇院など。
「場所を読む」30年余に及ぶ「直島プロジェクト」の空間インスタレーション。
「あるものを生かしてないものをつくる」古い建物の保存・再生に関わる作品の系譜。パリ中心部で進行中の最新プロジェクトも。
「育てる」建築づくり=環境づくりと考える安藤忠雄の思想を、ドキュメント映像で紹介。
この日の記者発表には安藤忠雄さんも登壇。「手術で膵臓、脾臓、胆嚢、胆管、十二指腸を全て取った。全部無いのに元気なのは日本で私だけ」と笑わせつつ、絶望から始まった自らの建築家としての歩みを紹介。再現される光の教会について「実際は宗教施設なので一般の方は入り辛いが、建築の面白さは体験。重さ、手触りも含めて建築なので、コンクリートで造りたい。過去の作品を通じて、未来の建築について考えてもらえれば」と意気込みを語った。
「国立新美術館開館10周年 安藤忠雄展―挑戦―」は国立新美術館で9月27日(水)~12月18日(月)に開催。観覧料は一般1,500円、大学生 1,200円、高校生 800円、中学生以下は無料。それぞれ200円引きの前売は6月26日(月)から、2枚1組で2,200円のペア得チケットは4月13日(木)から発売。
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